-復活節を迎えるにあたって-

志村教会の皆様へ
主の御受難と御復活の大祝日に際して、皆様に心からお喜び申し上げます。
全世界でコロナの試練が続く中で、私たちも世界中の人々とともに、 かつて体験したことのない、生活の困難と異変を耐えながら
今年も四旬節を終えて、聖週間を迎えています。
教会の長い歴史の中で、このような体験は、世界大戦や、ペストの世界的な蔓延など、たびたびあったことでしょう。
でも、その苦難の中でも全世界のキリスト信者は、主イエスの御復活の信仰を大切に心に抱きながら、生きてまいりました。
私たちもまた、このコロナ蔓延の苦しみの体験を次代の人々に、しっかりと伝えながら
主イエスの復活の喜びを生きてまいりましょう。

今年も、聖週間を迎える日本列島は、あちこちで、桜の開花を迎え、志村教会の小さな庭にも、様々な春の花が見られます。
神様は、このような小さな花々の可憐な美しさを通しても、私たちを励まし続けていらっしゃるのでしょう。

日本の教会は、戦争の大きな被害を受けて、東京教区でも、爆撃で破壊された教会の建物があちらこちらに残っていました。
そんなときに、同じような爆撃で都市の大半を破壊されたドイツのケルン教区の当時のフリングス大司教様が、日本を訪れて
広島、長崎、東京などの悲しい状況をご覧になって
御自分のケルン教区の信者の皆さんに、すぐに東京教区の援助を熱心に訴えられて
現在の東京教区の関口の聖マリア大聖堂はじめ多くの聖堂が、再建されたのでした。

復興した東京教区もそれ以来、現在軍事政権の残虐な迫害に苦しんでいるミャンマーの教会と姉妹教会となって
特にミャンマーの神学生たちの援助に力を注いでまいりました。
この度のミャンマーの軍隊による、自分の国民に対する非道な武力による残虐な行為は、本当に悲しいことです。
どうぞ、皆様も、このミャンマー教会との姉妹関係を思い出しながら
祈りのうちに一日も早い民主市民運動の復活をお祈りいたしましょう。

深水神父